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ただやみくもに求めていても、
きっと納得のいくものをつかむことはできないんだと思う。 自分の問題関心とか、大切にしたいものがあって、 そこからアンテナがはりめぐらされて、 だからこそ、 流れていく何かをキャッチできて、 自分なりに生かしていくことができるんだろう。 「障害」に関心のある人々がいる。 それだけなら広いけれども、なおかつ、 「教育」や「歴史」や「社会学」や「食育」などのように、 キーワードを加えていくと、 全てに関心のある人は限られてくる。 そうやってはられたアンテナというのは、 たぶん、その人だけが持ちうるもので、 しかも、そのアンテナをはりながら生きてきたという事実は、 厚みをもって、それに伴う知識や経験が蓄積されていく。 だから、一人ひとりが尊い存在であるのだと思う。 編集者は本をつくっていくけれども、 そういう蓄積っていうのがあってこそ、 アイデアがあふれ出てくるのだなと感じる。 アンテナがなければ、 きっといろんなことが、通り過ぎていってしまうんだなと寂しくなったりする。 でもそうして、知らず知らずに選択していっているんだよね。 ただ、蓄積はとても大切なんだけれど、 スピードも必要なのだなと思う。 じっくり熟成させるものを持ちつつ、一方で、 ぱっとした思いつきを形にしていくことも、 私たちには求められているのではないかと思う。 ときには、大切にしたい思いや情熱があとからついてくる、ということもあるんだろう。 まだ2年目で新人の私にはたぶん、 蓄積もスピードもそなわっていなくて、 まわりにはもどかしい思いをさせているんだろうな。 編集者としてのアンテナの感度も、 やっと敏感になり始めたような気がするし。 さまざまなものが蓄積され、 キャッチしてアウトプットするスピードが出てくるのはこれから。 こうやって、私は「編集者」になっていくのでしょう。
by lv_yuuchan_vl
| 2006-08-29 11:22
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